2022年01月27日

犯行グループ、やりとり消去アプリ悪用、詐欺事件、指示役たどる捜査困難に

熊本県内で発生した「電話で『お金』詐欺」事件で、犯行グループがスマートフォンで連絡を取り合う際、特殊な通信アプリを使うケースが出てきた。
一定の時間が過ぎたら、やりとりを自動で消去できるのが特徴。警察が実行役を摘発しても指示役とのやりとりが残っておらず、犯行グループの中枢をたどる捜査は困難を極めるという。専門家は、同種の通信アプリを使った犯罪の増加を懸念する一方、法規制には慎重な考えを示している。


熊本中央署などは昨年4月、警察官に成り済まして熊本市の70代の女性宅を訪れ、女性からキャッシュカード1枚を盗んだとして、窃盗容疑で少年2人を逮捕した。
押収したスマートフォンには同種の通信アプリが入っており、犯行に関する詳しいやりとりは残っていなかった。

2人は、被害者から直接カードを受け取る「受け子」と、現場周辺の「見張り役」。会員制交流サイト(SNS)上で高額報酬をうたった書き込みに応募していた。
顔も名前も知らない指示役から、メッセージが自動で消える通信アプリをダウンロードするよう促されたという。県警は、少年らの供述に加え、他県警からも情報を得て共犯の指示役を追っている。


県外でも、2020年1月に大阪市東淀川区の民家で発生した強盗事件で、逮捕された少年ら3人が事件当日に初めて顔を合わせるまで同種の通信アプリ「テレグラム」で連絡を取り合っていたとされる。
熊本県警は、逮捕した少年2人が使っていた通信アプリがテレグラムだったかどうかは明らかにしていないが、同種の通信アプリでは代表的とされる。

テレグラムの公式ホームページによると、13年にロシア人技術者によって開発された。高度な暗号化技術で秘匿性を高める一方、一定の時間がたてば送受信した双方の端末からメッセージが自動で消えるよう設定でき、復元は難しいという。メッセージの内容や履歴が残るLINE(ライン)などとは対照的だ。

2022/1/27 熊本日日新聞




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