2021年11月11日

ランクル、2日間で9台盗難、キャンインベーダーで解錠か?

2021/11/11 読売新聞オンライン

埼玉県警は10日、県内で9日から10日にかけて、スポーツ用多目的車(SUV)の「ランドクルーザー」計9台が相次ぎ盗まれる被害があったと発表した。いずれも車には鍵はかかっていたが、県警は、犯人が制御システムを不正に操って解錠する「キャンインベーダー」と呼ばれる新たな手口で盗んだとみて捜査を開始した。

発表によると、被害は鴻巣、本庄、白岡、東松山、春日部の5市で発生。自宅敷地内や民間の駐車場に駐車していたランドクルーザーが盗まれた。このうち春日部市内で盗まれた1台が茨城県常総市内の商業施設駐車場で発見され、捜査員が調べたところ、キャンインベーダーにより盗まれた可能性が高まったという。

キャンインベーダーは、車に特殊な機器を接続し、車の各部分に電子信号を送って制御する「CAN(キャン)」を乗っ取る。兵庫県警が8月に全国で初めて、この手口によるとみられる高級車の盗難事件を摘発した。逮捕された容疑者は車のフロントバンパーを外し、ヘッドライトの裏側にコードを接続。機器でCANを操って解錠し、エンジンを作動させていたとみられる。


埼玉県警幹部によると、自動車窃盗を巡っては、電子キーが発する電波を中継、増幅して盗む「リレーアタック」と呼ばれる手口が数年前から続発していたが、最近ではキャンインベーダーによる犯行が主流になっているという。

県内でも今年に入り、ランドクルーザー約80台が盗まれる被害が確認されており、県警はいずれもキャンインベーダーによる犯行とみている。
ただ、現時点では電子的な防御策は難しいことから、県警はハンドルロックやタイヤロックを使って物理的に車を動かせなくするといった対策を呼びかけている。

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