2019年03月17日

「950万円引ったくられた」は嘘 虚偽通報で書類送検へ

横浜市栄区の路上で昨年10月、両親から預かった現金950万円をひったくられたと30代の女性から通報があり、窃盗事件として捜査した県警が、女性の申告内容を虚偽と判断したことが捜査関係者への取材で分かった。県警は15日にも、女性を偽計業務妨害容疑で書類送検する方針。


捜査関係者によると、女性は昨年10月25日午後11時40分ごろ、同区小菅ケ谷2丁目の路上で、「950万円が入った紙袋をひったくられた」と虚偽の110番通報をし、警察業務を妨害した疑いが持たれている。任意の聴取に対し、「借金返済のためにやった」と話している。

女性はこの日、同市内の実家で両親から現金が入った紙袋を受け取り、母親の車で同区の自宅に戻った。その後、紙袋を持ったまま1人で歩いてコンビニに向かう途中、背後からきたバイクの人物にひったくられた、と説明していた。

県警は窃盗事件として捜査を開始。現場周辺の防犯カメラ映像を解析するなどし、当時付近を走っていた複数台のバイクを割り出した。しかし、いずれもひったくりに関与した形跡がなく、改めて女性に事情を聴くなどしたところ、申告が虚偽だったと判明した。

現金は両親のもので、女性が勤務先の銀行で新規開設した口座に入金するため、一時的に預かったという。県警は、実質的な被害者が女性の両親である点などを踏まえ、起訴を求めない意見を付けるとみられる。

2019/3/15神奈川新聞

securitygoods at 11:46│ 防犯 
最新記事
月別アーカイブ