2006年03月27日

患者家族「同意ない」病院「カルテに記載」、延命中止

射水市民病院の延命措置中止の問題が発覚するきっかけとなった男性(当時78歳)の家族が26日、病院側から人工呼吸器を外すと聞かされたことはなく、家族から頼んだこともないと、読売新聞の取材に話した。
この患者について病院のカルテには「家族の希望」と書いてあるといい、捜査の焦点となっている家族の同意の有無を巡り、食い違いが明らかになった。

家族によると、男性は昨年10月9日、自宅で倒れて同病院に運ばれ、外科部長が担当医となった。脳梗塞と診断され、心肺停止状態で意識もなかったため人工呼吸器が装着された。意識が戻らないまま、21日に病院から「血圧が下がり、きょうが山場」と連絡があり、親類が集まってみとった。
病院によると、この男性については、外科部長が同月12日、呼吸器を取り外すよう指示しているのを内科の看護師長が気づき、院長がやめさせた。病院側が県警に提出したカルテには「家族の希望」と書いてあるという。

これに対し、家族は入院当時、病院から「年だし、長くないかもしれない」と説明を受けたというが、「家族3人とも呼吸器を外すということは、一切聞いていない」としている。
男性が以前けがをした時も外科部長の治療を受けており、家族に「熱心でいい先生にかかった」と話していたという。家族は「入院から10日以上も命を維持してもらい、治療も丁寧にしてもらい、恨むようなことはまったくない」と話している。
(読売新聞) 3月27日

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