2006年02月18日

送迎の安全、答えは 市内幼稚園、当面「個別」に

子供の安全確保に有効な手段のはずだった、保護者による「グループ送迎」が、悲劇の舞台になったことで、各教委や幼稚園に困惑が広がっている。滋賀県長浜市の幼稚園では、当面の間、グループ送迎をやめることになったが、問題は安全対策だけでなく、地域コミュニティーの構築にもかかわっており、グループ送迎の是非をめぐる答えは、簡単に出そうにない。

保護者が交代で複数の子供たちを送迎するグループ送迎について、長浜市教委では「これまでに保護者の間から特に異論はなかった」としているが、十七日夜に開いた緊急の幼稚園長会議で、週明けの二十日から当面の間、個別送迎に切り替えることを決めた。今回の事件の発生を受けて、グループ送迎に不安を持つ保護者がいる可能性があるため、という。

公立幼稚園の通園方法について県教委は、子供の安全を確保することは指導しているが、具体的な方法は各市町教委や幼稚園にまかせている。県教委として地域ごとの通園方法がどうなっているのかは、把握できていないのが現状だ。

県教委では事件を受け、県内すべての公立幼稚園約百六十園の通園方法を調査し二十一日夜までに取りまとめることを決めたが、担当者は「子供の安全を守るという意味では、親が輪番制で子供を送迎するのは有効だと思う。ただ、それは他人に子供を預けられるという地域のコミュニティーがあってこそだ」と指摘している。
(産経新聞) 2月18日

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