2005年01月08日

外来種法規制第1陣は45種、ブラックバス指定見送り

特定外来生物被害防止法に基づき、輸入や移動を禁止する動植物の選定を進めている環境省は7日、最初の指定リストからブラックバス類の主要魚種であるオオクチバスを外す方針を決めた。

ブラックバスは外来種による生態系破壊の象徴的存在であるだけに「法が骨抜きになる」と自然保護団体や研究者らが反発するのは必至だ。

北米原産のオオクチバスは繁殖力が旺盛な肉食魚。全国のため池や湖沼に持ち込まれ、在来魚を食い荒らしている。一方、ルアーフィッシングの対象として人気が高く、釣り人口は300万人、市場規模は1000億円に達するという。
規制対象に指定されても釣ることは可能だが、日本釣振興会は「バス釣りの印象が悪くなる」などと、指定に反対してきた。

7日に開いた同省の小委員会では「被害は明らか」と指定を迫る研究者側と「被害をどう防ぐのか話し合っていない」と反論する釣り関係者の間で議論は平行線だった。超党派の国会議員で作る釣魚議員連盟も指定に反対、環境省は現段階で与党の合意を得るのは困難と判断した。

規制対象の第1陣として指定されるのは、ジャワマングースや、ブラックバス類でまだ国内での生息域が限られているコクチバス、水草のミズヒマワリなど45種類となる見込み。オオクチバスについては協議を継続し、追加指定を検討するという。
(読売新聞) -

securitygoods at 07:44│ 自然環境 
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